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ネットリストが読み込めない

Altium Designer と互換性の無い回路図から PCB を設計する場合、回路図が読めないのでネットリストの読み込みが必要になります。

そこで、まずアレッと思うのは Altium Designer にネットリストの読み込みコマンドが見当たらないことです。それもそのはず、Protel DXP 以降はコマンドが消滅しており、別の新しい読み込み方法が提供されています。

そこで、この仕組みを説明すると、
Altium Designer は、2つのデータの 間の違いを比較することができる、強力なcomparator engine(コンパレータ・エンジン)を備えています。ネットの読み込みはこの機能を利用して入力ソース(ネットリスト)とターゲット(空の PCB レイアウト)の違いを探します。そしてもし両者に違いが見つかれば一方のデータを更新することにより、両者の違いを消滅させます。

例えば、作業を開始する時点で、ネットリストにはネットデータと部品データが含まれています。しかしPCB ファイルは何も無い空の状態ですので、PCB 上にネットと部品を発生させることにより両者のデータを一致させます。このような整合化の動作により、結果的に部品とネットが読み込まれるわけです。

この仕組みによる、ネットリストの読み込み手順は次のとおりです。

まず、新しい PCB プロジェクと空のPCB および ネットリストを用意します。これを Altium Designer に読み込んだ後以下の操作を行ないます。

(1) プロジェクト >> 相違点の表示 コマンドを起動する。

showdeff1a.jpg

(2) 表示された、比較ドキュメント選択画面の詳細モードにチェックを入れる。これにより ウィンドウが2つ表示されるので、左で PCB ファイルを選択し右でネットリストファイルを選択する。そしてOK ボタンを押し両者の違いを比較する。

showdeff2a.jpg

(3) 比較が終わると、Differences Between Netlist File and PCB Doc に両者の違いが表示される。この画面上でマウスの右ボタンを押すとポップアップメニューが現れるので、ここから Update All in PCB Document [New.Pcb.Doc] を選ぶ。

showdeff3a.jpg

(4) この後画面が以下のように切り替わり処理がはじまる。処理が終わった後 、 ECO 設計変更指示を作成 のボタンを押す。

showdeff4a.jpg

(5) さらに画面が以下のように切り替わるので、 変更の実行 ボタンを押す。

showdeff5a.jpg

これでようやく読み込みが始まり、基板上に部品とネットが現れます。

以上のように Altium Designer では、ネットリストの読み込みはインポートではなく、相違を整合化するためのデータ更新作業であるといえます。ふつうの人はすぐにはこれに気付きません。ここで門前払いを食らって挫折した人も多いのではないでしょうか?

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