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Altium Designer 進化の構図

さて今回は、Altium Designer の進化の秘密をちょっと違った角度から説いてみたいと思います。

Altium Designer は、Protel CAD ツールとして登場して以来改良が続けられ、いまやハイエンド CAD ツールの代用品ではなく、それらをしのぐ高性能なCAD ツールに進化しました。特に、Altium Designer 6 の登場以降の進化は目覚しく、現在の Altium Designer の機能の豊富さとその一体化された統合環境は、他社製品とは比較のしようが無いほどに進化しています。

なぜ Altium Designer はこれほどの進化を遂げることができたのでしょうか?

この急速な進化の背景には、創業者であり CEO でもある、Nick Martin 氏の強力なリーダーシップと、彼が率いる卓越した能力を持つ技術集団の存在があります。また、プログラム開発の分業を可能にする、ビルディングブロック・スタイルのアーキテクチャも、開発の効率化に大きく寄与しています。

しかしそれだけでなくアルティウムには、競合他社に対して収益モデル上の「本質的かつ決定的な優位性」があります。

例えば、アルティウムでは、ハイエンドツールの能力をしのぐツールを提供するという使命感のもとに、Altium Designer の開発を行っておりこれがアルティウムの収益の柱になっています。しかし、競合他社製品の OrCAD やPADS は、ハイエンドツールの能力に近づいてはいけないという宿命を負っています。なぜならOrCAD や PADS はともにハイエンドの CAD ベンダーに買収されたブランドです。OrCAD や PADS を買収した、CADENCE や Mentor にはすでに収益の柱となっている高額な主力商品があり、その存在を脅かすようなまねは到底できません。

一方、アルティウムにはこのようなしがらみは無く、主力商品である「Altium Designer を進化させることだけに全力投球」することができます。

また OrCAD や PADS の役割として、それ自体の売上よりも主力製品との相乗効果が求められるでしょうし、そもそも買収の動機として、OrCAD や PADSによる侵食を食い止めるという意図もあったのではないかと思います。

このようにOrCAD や PADS には、主力製品の販売に悪影響を与えてはならない、という外すことのできない重い足かせがあります。 そして、この足かせによる進化の停滞を尻目に、何の束縛も受けない Altium Designer が爆走を続けている、というのが今の構図なのではないかと思います。

ここしばらくは、この構図が崩れることはなさそうです。 これでアルティウムは安泰か !?

CADENCE、 OrCAD は Cadence Design Systems, Inc. の登録商標です。Mentor、PADS は Mentor Graphics Corporation の登録商標です。

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