2005年04月02日

続 Protel の価格を語る

ワークステーションの流れをくむ高価な製品とRrotel とを比較される場合には、決して「安価な製品にはそれなりの能力しかない」という誤った判断はなさらないようにお願いします。なぜならソフトウェアの能力は価格では判断できないからです。

よく価格は、需要と供給の関係で決まると言われますが、ハードウェアの場合には製品の材料費の制限を受け、需給の状態にかかわらず価格を下げるためには材料費を削らなければならないため、限度を超えると品質は低下します。

一方ソフトウェアの価格は、材料費の制限をほとんど受けません。例えば書店には、多くのCD-ROM 付きの書籍が並んでいます。ソフトウェア商品で使用されている主要な材料もこれらの書籍と同様CD-ROMと印刷物ですので、材料コストに大差はありません。しかし、現実には両者の価格差は何十倍もあります。それは、開発費と営業/サポート経費さらに販売数量が大きく異なるからです。もしCADソフトウェアがこれらの書籍と同じようなコストで開発ができ、書店に並べて同じくらいの数量を販売できれば、数千円の価格を設定することができるはずです。

しかし書籍と異なりCAD製品には多額の開発費と営業/サポート経費がかかります。この経費は商品価格に転嫁されますので、販売数量が多ければ商品単価は下がり、数量が多ければ価格は下がります。CAD製品にかかる材料費は人件費と比べる微々たるものです。すこし乱暴な説明になりますが、営業/サポート経費を増大させず10倍の本数を販売できれば、商品単価を10分の1に下げることが可能になります。

Altium の創業者である Nick Martinは、あまりにも高価なために一部のエンジニアにしか手に入れる事ができなかったCADツールを、誰もが使えるものにしたいと考えProtel ツールの開発をはじめました。今風に言うとCADのコモディティ化を狙ってProtel のビジネスを始めたといえます。この新しいビジネスモデルはその後のWindowsプラットフォームの普及により実を結び、現在ではインターネットを利用した効率的なマーケティングとサポートにより大量のパッケージが販売されています。

一方、ワークステーションの流れを汲むCADでは、依然として少量の高価格な商品を手間をかけて販売するというビジネスモデルが引継がれています。このようなCADツールとコモディティ化によって大量に販売されているProtel とではコスト/パフォーマンスに差が出るのは当然のことです。そもそも双方の価格を同じ土俵で語ること自体に無理があります。

Protel ツールの能力はその価格から判断することはできません。Protel の導入検討の際には、くれぐれも「安価なProtel にはそれなりの能力しかない」という誤った判断をなさらないように願いいたします。

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