2005年04月03日

CADの用途とProtel の選択

ボードレベルの開発プロセスは、回路設計と基板設計をそれぞれ別の設計者によって分担して行われるのが普通です。そしてCADツールには、回路設計者向きのものと基板設計者向きのものがあります。

ほとんどのCADメーカでは、用途によるCADツールの使い分けを不要にするため、統合による万能化を進めていますので、どのツールを選らんでも回路設計とPCB設計が可能です。しかしこのようなCADメーカの努力にもかわらず、歴然として用途(回路設計と基板設計)による向き不向きが存在しますので、導入検討の際にはこの見極めが必要になります。

見極めにはまず、職種別の販売実績と歴史的背景を調べるとよいと思います。当たり前のことですが、回路開発業者向けに多くの販売実績があるツールは回路設計向きであり、基板業者向けに多く販売されたツールは基板設計に向いています。またCADメーカの製品開発の履歴とラインナップを調べると、回路設計と基板設計のどちらにウェイトがおかれているかがわかります。

次に製品の概要を調べます。回路設計者向けのCADツールではデザインエントリの段階で併用するための各種ツールとの連携が重視されており、基板設計者向けのツールは回路設計者とのファイルベースでのインタフェイスやCAM周りの機能が豊富です。また大雑把ですが、カタログ上でどちらの設計分野に関連する機能説明に重点が置かれているか調べるとよいでしょう。

このような方法で調べると、Protel 2004 は回路設計者向きのツールであることがわかります。Protel と近い価格帯で販売されているOrCAD 製品も同様に回路設計者向きであり、PADSは基板設計者向きのツールであると言えます。また、価格帯は異なりますが図研のCADツールもPCB設計者向きのツールであると言えます。

以上のように用途別の分類が終わったところで、ひとつ考えなくてはならないことがあります。それは、回路設計者が回路設計向きのCADツールを選び、基板設計者は基板設計向きのCADツ-ルを選ぶことが適切であるかということです。確かに機能面からみるとそれは正しい選択ですが、データの連携を考えると逆の選択が必要になります。例えば、回路設計者が基板設計向きのCADツールを使用すると基板設計委託先とのやり取りが容易になり、基板設計者が回路設計向きのCADを選ぶことにより、回路設計者からの基板設計の受注がしやすくなります。このようなことからCADツールは、機能だけでなく仕事の流れを考慮して選択することも必要であるといえます。

Protel は正真正銘の回路設計者向きツールですので、基板設計者がProtel を選ぶ場合には業務の実情に合った設計手段が提供されているかどうかを、より慎重に調査する必要があります。Protel 2004 ではガーバエディタ(CAMtastic 2004)との連携により、豊富なCAM機能が提供されています。これらの機能により、基板設計者がProtel 2004 を選択した場合でも十分に基板設計専用ツールとしての役割を果たせるのではないかと思います。

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