2005年04月20日

インチ/ミリグリッドの選択

PCB-CADにはグリッドの観念があり、グリッド上にしか部品や配線を置けない仕組みになっています。最近のCADツールの多くはグリッドを一時的にシフトさせる機能を備えているため、完全にグリッドに拘束されるというわけではありません。しかしグリッドが適切に設定されていないと能率よく設計を行うことができません。そこでまずグリッドを、ミリメートル(Metric)で設定するかまたは、インチ/mil(Imperial)で設定するかが問題になります。 ※注 1インチ = 1000 mil

グリッドは、フットプリント(PCB部品)の端子座標と一致させる必要があります。PCB-CADの利用が始まった当初の部品端子の配列はほとんどがインチピッチしたので、迷うことなくインチグリッドが使われました。しかし現在ではミリメートルピッチとインチピッチの部品が混在していますので、このインチかミリかの選択は大変重要な仕事です。

基本的には、ミリピッチの部品とインチピッチの部品およびその端子数の割合を調べて、どちらの単位を使うか決定しますが、その際に以下のような事項をあわせて考慮する必要があります。

(1) ミリメートルピッチの端子を持つ部品は、精密度の高い配線を要求される場合が多い
ミリメートル部品は一般に端子間隔が狭いものが多く、精密度の高い配線作業が必要になります。このため端子の数が少なくても配線に時間がかかりますので、端子の間隔や端子周辺の配線密度をグリッドの選択に加味する必要があります。

(2) 端子の間を通過させる箇所はオフグリッド配線に手間取る
CADの持つ端子への引き込み機能により、端子に接続される手前の配線はオフグリッド配線が容易ですが、端子の間を通過させる配線は常時グリッドに拘束されるため、オフグリッドの配線に手間取ります。このため端子間を通過するような配線が多い基板では、配線の引き回し経路にある部品の端子配列をグリッドの選択に加味する必要があります。

(3) 引き出しビア/パッドの利用
あらかじ部品周辺のグリッド上にビアを配置し、オフグリッドの部品端子から配線を引き出しておくことにより、グリッドに乗っている部品と同じように配線することが可能になります。この手法によってグリッドを整合させることも考えあわせて、グリッドを選択する必要があります。

現在では、部品の端子間隔が多様化していますので配線作業中でのグリッドの切り替えを避けることはできません。しかし、グリッド切り替えの頻度が配線の能率に大きく影響しますので、作業の前に慎重にグリッドを選択する必要があります。

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