2005年04月15日

Protel 2004のルール設定

Protel 2004ではルールドリブンコンセプトのもとに豊富なデザインルールが用意されています。設定を始めるとやたら多くの項目が現れて戸惑う場合も多いと思いますので、ここで少しその活用のポイントを紹介させていただきます。

デザインルールには設計品質を管理するものと、製造品質を管理するものの2つに大別されます。設計品質を管理するためのルールは、設計者の意図どおりに回路を動作させるためのものです。また一方の製造品質を管理するためのルールは、基板を許容できる歩留まりで製造できるようにするためのものです。この設計品質を管理するためのルールとして高速配線ルールがあり、また製造品質を管理するためのルールにはクリアランスルールや線幅ルールがあります。いうまでもなく品質の良い基板を手に入れるためにはこの双方を適切に設定しなくてはなりません。

この2つは相反する面を持っています。例えば、高速動作を実現するために配線長を短い値に規定すると、製造ルールを精密な値に設定する必要がでてきます。一方、ショートが起こりにくいようにクリアランスを大きく設定すると、線幅やベタエリアの面積をを太くできないためにインピーダンスが上がってしまいます。このため、クリチカルな回路の場合には双方の要求を満たす最良の妥協点を見つけることが必要になります。しかし一般に回路設計者は基板製造に関する知識が乏しく、製造ルールにしわ寄されがちです。

回路設計者が設計した基板は作りにくいと言われるのはこのためです。このような事を避けるため、回路設計者が基板を設計する際には、製造ルールを先に設定することをお奨めします。

基板メーカには製造工程の精密度に見合う複数のルールが規定されています。例えばピン間2本とかピン間3本とかいわれるものです。Protel 2004での設定に際しては、これらの情報を基板メーカから提示してもらって使い分けるとよいでしょう。PADSを使用しているある基板メーカでは、このような製造ルールをPADSのデザインルールファイルで提供しています。Protel でも基板メーカによるこのような取り組みが期待されます。

また、Protel 2004にはガーバエディタ(CAMtastic)が含まれており、これを使って製造ルールのチェックが可能です。PCBエディタのデザインルールと重複するように思えますが、この場合にはCADデータではなくフィルムイメージを再現するためのガーバデータをチェックしますので、より確実に最終結果を反映します。ソフトウェア開発プロセスにたとえると、ソースではなくオブジェクトコードのシミュレーションを行うようなものであり設計工程の最終チェックとして重要なものです。ただし基板メーカではフィルムの作成前に必ずこのチェックを行いますので、回路/基板設計者があまりこれを精密に行う必要はありません。

Protel 2004には豊富なデザインルールが用意されていますが、ただやみくもに設定するのではなく以上のようなことを頭において、戦略的に活用してください。

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