2005年07月28日

既存の PCB 部品を再利用

CAD の普及により CAD は初めてというお客様からのお問い合わせが減り、他のCAD をすでにお使いのお客様からのお問い合わせが増えてきました。そして、Protel を導入した後も既存の CAD を残し、新旧複数の CAD を並行して使用するという例が増えてきています。

また複数の CAD を並行使用する場合にも、それぞれ完全に独立した形で運用されることが多く、相互のCAD データの連携は以前ほど重要ではなくなってきているように思います。

一昔まえまでは、Protel の紹介を始めるとすぐに CAD データの互換性を問われ、立ち往生することが度々ありました。しかし現在このような要求は稀にしかなく、データに互換性ない複数の CAD の混在がなかば常識化してきているように思います。しかしこれはデータ互換性が不要になったということではなく、互換性を得ることが不可能に近いという現実が周知された結果であるといえます。

しかし、このような分離独立運用においても、部品ライブラリだけは既存データを使いたいものです。そこで Geber を経由して、PCB フットプリントを Protel で再利用する方法を紹介いたします。すでに何度か紹介済みの、CAMtastic の併用によるGerber 読み込み機能を使用します。

(1) 既存 CAD の PCB ドキュメント上に部品を呼び出す
既存 CAD を使って、PCB 設計を行う場合と同じように PCB ドキュメント上に部品を呼び出す。図面化することを想定し、A4 サイズ程度の基板外形を作り、この中に無理の無い範囲でできるだけ多くの部品を並べるとよいでしょう。
(2) 既存 CAD から Gerber と NC データを出力する
PCB を製作する時と同じように、PCB を構成する全ての層データとNC データを出力する。この場合、拡張 Gerber で出力すると CAMtastic への読み込みに手間取らず、またベタエリアをポリゴン形式で読み込めるので応用範囲が広がる。
(3) CAMtastic に Gerber と NC データを取り込みネットリストを抽出する
データの読み込み、レーヤ属性の設定、レーヤオーダーの設定、ネットリストの抽出という一連の作業を行う。手順の詳細は以下をご覧ください
http://www.altium.co.jp/protel/resources/learningguides/TU0101_CAMtasticDataVerification_jp.pdf
(4) CAMtastic のデータを Protel PCB データに変換する
[ Files ] - Export - Export to PCB コマンドで Protel に データを送る。
(5) Protel PCB エディタ上でデータの確認と編集
まず、リファレンス番号はラインに変換されており不要ですので除去する。その他の編集が必要な場合には、ここで行うことができる。特に拡張ガーバから変換した場合には異型パッドのベタエリアがポリゴンに変換されているため修正が容易。図面化を行う場合には、ディメンジョンの機能を使用してMechanical レーヤに寸法を入れることよいでしょう。
(6) PCB ライブラリエディタに Copy and Paste で部品データを貼り付け
PCB ドキュメント上フットプリントを構成する全ての要素をセレクトし、Copy and Paste で PCB ライブラリエディタの画面に貼り付ける。この作業は部品ごとにひとつひとつ部品の数だけ行わなくてはならない。
(7) PCB ライブラリエディタ上でピン番号を割り付ける
ライブラリエディタ上にはフットプリントを構成する全てのオブジェクトが再現されているが、パッド番号は全て「0」セットされているため規定の番号に変更する。さらに原点の再設定を行う。これらの必要な修正を加えたあと名前を付けて保存する。この作業を全ての部品に対して繰り返し行う。

この一連の作業は結構手間取りますが、部品図面を参照して正確にデータを入力するという労力が不要なため、熟練していなくても寸法に誤りのない部品を作成することができます。このため特に形状の複雑な部品の作成時には有効です。また単純な作業の繰り返しですので、操作に慣れて流れ作業的に処理できるようになると、能率が上がるのではないかと思います。

他にも、CAMtastic で部品化を済ませてしまうという方法もあります。またこの手法にはいろいろバリエーションがありますので、実際の運用に当たっては最も能率的方法を探ることが必要です。

Comment on "既存の PCB 部品を再利用"

 いまだに、Protel99SEをつかっています。Protelを安定に高速に使えるような、PCの選び方をご教授いただけないでしょうか。
 いらいらするのは、ポリゴンの塗りつぶし、回路図から、PCBの更新あたりですね。
 シルクの文字位置を移動するだけで、Analyze GNDなどと表示されて止まるのもイライラします。何をしているのでしょうか。

  •   shirou
  • 2005年08月07日 09:17

レスが遅くなり申し訳ありません。
夏休みモードが解けず長らくご無沙汰しておりました。

お問い合わせいただいた、処理速度の改善に関する件については、他のユーザ様からも時々ご指摘いただきますが、解決につながるような回答が見つからないのが現状です。
2週間ほど前にも、Protel 99 SE のネットリストロードが終わらないが、どれくらい待てば良いのかという問い合わせを受けました。この時は、30分くらいかかったそうです。このユーザさんは、以前にProtel 99 SEで 20,000ピンくらいのPCBを設計されたそうですが、この時は、UPDATE PCB に半日くらいかかったそうです。

大きなデザインでは、データの受け渡しには大変時間がかかるようです。

このような処理時間をハードウェアでこ短縮するとするとしても限界があると思います。解決に役立ちそうにないことを承知で一般的なコメントをさせていただくと、できるだけ高速なCPUと大容量のメモリを用意してくださいとうことになります。CPU のスピードアップは処理速度に対してリニアにしか作用しませんが、HDD にスワップしているようでしたら、メモリの追加は劇的な効果があるかも知れません。どれくらいのサイズのデザインを行うとき、どれくらいのCPUとメモリを使用すれば、どれくらいの時間で処理できるということをご紹介できればよいのですが、当方には情報がありません。ありきたりのコメントしかできず申し訳ありません。

ポリゴンの塗りつぶしに関しては、確かに時間はかかりますが、許容範囲を超えるほど遅くはないと認識しています。あまり線幅を細くしないことが必要かも知れません。

シルクの文字の移動で、Analyze GND が始まるというのはおかしいですね。特定の条件でしかこのようなことはおこらないとおもいますが.... Online DRC の弊害かも知れませんので、一時的に Online DRC を解除してみてください。

情報不足のため実践的なコメントができず、申し訳ありません。今後、気が付いたことがあればそのつどコメントしたいと思いますが、試行錯誤されているユーザ様方からもコメントをいただければ幸いです。

  •   yotaro
  • 2005年08月24日 21:15

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